少し前に「数値化の鬼」という本が流行ってましたが、実は「ストレス」も数値化出来るって知ってましたか?
この機会に、自分のストレス得点を知って健康面をチェックしてみて下さい。世の中、健康第一ですから。
よく苦しい時は成長するチャンスと言いますが、それは余裕のあるやつのセリフです。人の困難を、成長するチャンスとか言っちゃうやつはロクデモナイ人種なので、巷の風潮に流されないようにしましょう。
生きていて、正面からどうしても受け止められない事って沢山あると思います。
苦しい時は苦しいでいいし、辛い時は休むでいいのでは無いのでしょうか。メンタルの非常事態の時は、そこからどうやって逃げるかを1番に考えましょう。脱出経路があるのと無いのとでは心の持ちようは大きく変わってきます。
それでは本日もよろしくお願いします。
ストレスの数値化って何?
アメリカのワシントン大学のHolmes(ホームズ)という心理学の大御所が、1968年にストレスのランキングを開発しました。このランキングを社会的再適応評価尺度(Social Readjustment Rating Scale)と言います。
このランキングでは、様々なライフイベント(生活の出来事)に対して、ストレス度合いを数値化してます。作成にあたり376人のアメリカ人を対象として、調査を行いました。
その評価尺度では「結婚する事」のストレス度を50点としてます。(いやいや、300点くらいだろ!という苦情はここでは受け付けません。)
出典:Holmes, T. H., & Rahe, R. H. (1967). The Social Readjustment Rating Scale. Journal of Psychosomatic Research, 11(2), 213–218.
ここを基準に他の様々なライフイベント(例:離婚、転職、引越し etc)を0~100点の範囲で、“ストレスに対して再適応に要するエネルギー量”を数値化しました。ざっくりいうと、食べ物のカロリー計算みたいな感じです。
ちなみに、このランキングでは“結婚する行為”を50点にしているだけで、“結婚生活”が50点というわけではありません。皆まで言いませんが、ご安心下さいw
日本のストレスランキング表はこちら
先ほどの表はアメリカ版だったのですが、実は日本版もあります。
大阪樟蔭女子大学名誉教授の夏目 誠さんという方が“働いてる人”、“大学生”、“主婦”の3つのカテゴリー別に作成しました。
その表がこちらです。
出典:夏目 誠,村田 弘,藤井久和ほか:勤労者におけるストレス評価法(第1報)―点数法によるストレス度の自己評価の試み―.産業医学,30;266-279,1988.
夏目先生のHPを拝見すると、若干現代版にアレンジされていていました。気になる方はここをクリックして下さい。
ストレス得点の計算方法
ストレス得点は下記の計算式を用いて算出できます。これにより自分の健康状態をチェックする事が出来ます。
心の健康状態= 各イベントのストレス値の合計
この数値が300点以上になると、高確率で何らかの疾患の症状が見られるとされてます。つまり、危険な状態です。
また、Holmesと共同研究したRahe(レイ)によると、3ヶ月~半年間に体験したライフイベントの回数×ストレス値の合計が高ければ健康状態が損なわれている可能性が高いと解釈してます。
まとめると、、、
直近半年以内に体験したストレス値の合計が急に300点以上超えるとかなりヤバイ状態です。翌年になんかしらの健康被害が起こる確率高まるから気を付けましょう。
私のストレス最高得点
一言でいうと、“親が死んで、離婚(婚約破棄)して、転勤で実家に戻るが上司と反りが合わず、仕事も忙しく、金の問題(入院医療費、慰謝料、葬儀代、妹の学費)を抱えながら、相続問題を1人で処理する事になって多忙だった”という感じです。
30代前半の3ヶ月の間にこれらのイベントが一気に発生しました。今までの人生で1番キツかったです。目の前の世界が歪んで見えて、お薬に手を出す気持ちが少しわかりました(、、、嘘です)。
発生したライフイベントとストレス得点
発生したライフイベントを上記のストレス評価表を元に数値化するとこんな感じになります。
- 親の死 73点
- 離婚(婚約破棄) 72点
- 多忙 62点
- 転勤 58点
- 慰謝料問題 52点
- 上司と反りが合わない 51点
- 引越し 47点
- 住宅環境の大きな変化 42点
合計獲得点数は、457点となりました。
表に載ってないストレスも多々発生
上記のストレス評価表にないストレスも多々発生しました。具体的には、、、
- 湯水のごとくお金が無くなる恐怖
- 親が2人とも他界してしまったので、10代の妹をどう育てていくかという不安
- 相続関係の山のような書類
- 常に付きまとう漠然とした不安
- 良くも悪くも、他人からの哀れみの目
当時の感想
中々のストレス度合いで、マジで生きるのが嫌になったのを覚えてます。立ち直るまで2年くらいかかりました。
家に帰って1人になるのが嫌で、勝とうが負けようがどっちでも良くて、毎日パチ屋に行って死んだように生きてました。
上記の457点のストレスを正面からまともに受けてたら、きっと心身に異常をきたして病気になってたでしょう。いい加減な性格で良かったです。
また、周りにサポーターが多くいたので非常にラッキーでした。未だにあの時の恩は忘れてはいません。“人は1人では生きていけない”をリアルに知った期間でした。
現代に当てはまらない部分も、、、
アメリカ版のストレスランキング表は1968年に、日本語版は1988年に出来た表なので現代に当てはまらない部分もありそうです。
例えば、、、
- 推しの結婚や自殺
- いいねが貰えない
- 他人のキラキラしたSNS投稿を見て落ち込む
- 自分の性をカミングアウト出来ない
この辺の項目が追加されてもいいかもしれません。
人生で一番辛い時期を乗り越えるコツとは?
1番重要な「で、どうしたの?」の部分ですが、長くなってきたので次回に続きます。人生で一番辛い時期を乗り越えるコツをまとめますので少々お待ちください。
本日もありがとうございました。